日誌
芸術家派遣事業
9月7日(土),プロの演奏家をお招きして実際に指導をしていただきました。これは文科省が行っている「芸術家派遣事業」により実現したものです。プロに教えていただけるなんて,何と幸運なことでしょう。とても気さくな先生方にすぐに親しみ,たいへん丁寧に指導していただきました。今後の子ども達の成長が楽しみです。
2年生 矢吹町図書館に出かけてきました
第6学年 社会科 授業研究
9月5日(木),6年2組で社会科の授業研究が行われました。徳川家光が鎖国政策をとった理由を考える授業です。まず,角田先生が踏み絵のレプリカを提示し,何に使われていたものか尋ねます。これは何人かいる歴史好きの子どもにとってはたやすい問題で,即回答が返ってきます。すかさず担任が「何のために絵踏みをさせたのか。」と問います。これには悩みますが,友達と相談すると「キリスト教を禁止しようとしたのでは。」という考えにたどり着きます。ここで担任がこの授業の課題を示します。
徳川家光がキリスト教を禁止にしたのはなぜか。
子ども達は,教科書と資料集を使って調べ始めます。しばらくすると「島原・天草一揆」にたどり着きます。9藩125,800人の兵が駆り出さされていたので戦(いくさ)といってもよいほどです。幕府軍は,鎮圧に4カ月もかかりました。これがきっかけとなって鎖国が始まったのですが,ここで「なぜキリスト教徒は反乱を起こすのか」という新たな疑問が生まれます。これにはさすがの6年生も相当に悩みましたが,こんな素晴らしい意見が飛び出します。
幕府は「士農工商」という身分制度をつくって農民を苦しめた。そこで農民は「平等」を大切にするキリスト教徒になった。キリスト教徒になると,幕府の差別が許せなくなるので反乱を起こすようになった。
「すばらしい!」のひとことです。筆者(教頭)は,小学生のころ,こんなことは思いつきませんでした。さすがは矢小の6年生です。
安全通学会~元気なあいさつを~
9月4日(水),矢吹小学校では「安全通学会」が行われました。これまでの通学の様子を振り返り,よいことは引き続きがんばり,問題点があれば改善していこうという集まりです。命を守るための会といってもよいでしょう。どの班も真剣な話し合いが行われていました。教頭が担当した班では,「下級生が遅れずについてくることができているかどうか,時々振り返って確認しながら登校した」「車を止めて横断させてくれたドライバーさんに会釈をした」など,素晴らしい実践が聞かれました。引き続きがんばってほしいものです。
話は変わって,街頭補導で見られた子ども達の様子についてです。本校では月初めに,先生方が学校周辺4か所に立って,登校の様子を観察し,必要に応じて指導しています。9月2日(月)の記録を見ると,4人の先生方が書いた記録に二つの共通点が見られました。
①あいさつの声が小さい。 ②登校班とは別に一人で登校してくる児童が見られる。
②の一人で登校するのは,可能な限り避けてほしいと思います。一人で登校中,注意が周囲に行き届かず,車と接触事故を起こしたり,不審者に狙われたりすれば,命にかかわることになります。集団登校は命を守るためのものです。早めに集合場所に着くことができるように送り出していただきたいと思います。
今年度から矢吹町ではコミュニティスクールが始まりました。これは地域の方の意見を学校運営に生かそうとする取り組みです。これまで,数回会議が行われてきましたが,今年度,町を挙げて取り組んでいるテーマは「元気なあいさつができる子どもを育てるには」です。①のような子ども達の姿はとても残念です。子どものすがすがしいあいさつが響く矢吹町にするために,立派なあいさつには称賛の言葉をかけ,元気のないあいさつは,その不安や悩みに寄り添ってあげてください。よろしくお願いします。
コミュタン福島見学 4年生
8月30日(金),4年生が校外学習に出かけてきました。出かけたのは「コミュタン福島,福島県環境創造センター交流棟」です。コミュタン福島は,福島県民の放射線に対する不安や疑問に答え,放射線や環境問題を理解し,環境の回復への意識を高めてもらうための施設です。滝桜で有名な田村郡三春町に造られました。オープンして3年がたったばかりです。
まずは展示物の見学をしたとのこと。最初に見せていただいたのは霧箱だそうです。(桐箱ではありません)大きなガラス箱があって中には気化したエタノールが充満しています。そのガラス箱は下からドライアイスでマイナス50~60℃に冷やされているそうです。ガラス箱の中には霧のようなものが漂っていて,その霧の中を光の筋が走るとのこと。実はこれ,放射線です。霧箱とは私達の周囲を飛び交う放射線を可視化するものなのです。私達は,普段の生活の中で常に放射線を浴びているそうです。これを自然放射線と言います。宇宙からの放射線に加え,身の回りの自然に存在する放射性物質から微量の放射線を浴びていることになります。
展示物の中に,遮蔽物によって放射線が遮られることを確かめる実験器具があったそうです。放射性物質と線量計の間に鉛の板を置くと,ほとんど線量を計測できなくなるとのこと。これをもとに,係の方が放射線から身を守る方法を教えてくださったそうです。①離れる(放射性物質から距離をとる),②間に重い物を置く(放射線を遮る),③近くにいる時間を短くする(放射線を受ける時間を短くする)の3つです。
この施設のハイライトは「環境創造シアター」,これは前後・左右・上下,あらゆる角度に画像が映る球型の劇場だそうです。福島の美しい自然と豊かな文化を紹介する「ふくしまルネサンス」という番組を見せていただいたとのこと。ナレーターは西田敏行さんだったそうです。
続いては,放射線が減っていく現象を実際に見て確かめる実習。霧箱の中に放射性物質を入れ,30秒間の放射線の数を数えるそうです。1回目は多すぎて数え切れなかったとのこと。(100?200?それ以上?)しかし,2回目,3回目と一気に数が減り,5回目はひとけたまで落ちたそうです。このように,放射性物質は放射線を永遠に出し続けるわけではなく,その量を少しずつ減らしていくとのことでした。ただし,それには時間が必要。例えば福島第一原子力発電所の水素爆発で飛散したセシウム137の線量が半減するには30年かかるそうです。
午後は「環境創造ラボ」の見学。省エネへの取り組みや再生エネルギーの種類,環境配慮に関するReduce(減らす),Reuse(繰り返し使う),Recycle(再資源化)の3Rなどについて学んだそうです。
見学は無事終了し帰路につきました。コミュタン福島は一般の方の見学も可能です。今度は,ぜひご家族でお出かけください。
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