こんな事がありました

要請訪問(6年生)・リーディングDX事業

 5月26日(金)の5校時目に、福島県教育庁県南教育事務所 鈴木指導主事を講師としてお迎えし、6年生が算数の授業研究会を行いました。

 ちょうどこの日は、ICT支援員の勤務日だったことから、ICT支援員の方にも授業のサポートをしていただきました。

 また、リーディングDX事業を推進するために協力をしていただいている企業の方も2名、授業参観をしてくださいました。

 そんな中、担任から子どもたちに出された問題は、福島県で毎年行っている算数ジュニアオリンピックに以前出題された超難問でした。

  担任は、ニコニコしていますが、そう簡単に解ける問題ではありません。

 「ロイロノート」を使って問題が提示され、子どもたちが題意を理解し、学習が進んでいきました。

 提示された三角形の中にいくつ正三角形があるか考える問題でした。

 子どもたちは、「ロイロノート」を使って、正三角形に数字を書き込んだり、色分けをしたりしながら、工夫して数えていました。

 答えにたどり着いた子どもたちは、提出箱に提出していきます。

 提出されたものは、大型提示装置の画面に共有されていきます。

 自分の答えと違う答えが出てくると、教室の中で様々なつぶやきが聞こえてきました。すると、自分と異なる考えの画面をタブレットに映し出して考えたり、自分の考えを見直したりする子どもが出てきました。

 何も言わなくても、子どもたちは、動き出しました。

 一斉で確認し、2段の場合の正三角形の数は、5個という答えにたどり着きました。

 「次は、3段に挑戦」というように授業が進んでいきました。

 3段の答え合わせが終わると、担任から「10段では、いくつになる?」という発問が子どもたちに向けて出されました。

 さすがに子どもたちは、今までのように数えていく方法では難しく、時間がかかることに気づきます。

 そのとき、ある子どもから「仕組みが分かれば」という言葉が出されました。

 そこから子どもたちは、何か決まりがないか、仕組みがないか必死に考え出し、議論をはじめました。

 残念ながら、時間内に決まりや仕組みを見つけ出すことはできませんでしたが、最後まで集中し、問題を解決しようと積極的に先生や友達に関わる姿が見られました。

 まさに、主体的・対話的な学びでした。

 今回の授業で、タブレットを使わなかったとしたら、どのようになったでしょう。

 おそらく、子どもたちが作業できるように図形を描いた用紙をたくさん用意し、そのたびに配付していたかもしれません。また、色分けをするのに、たくさんの色のペンが必要になったかもしれません。

 それがタブレットを使うことによって、配付の手間や色分けのための手間を省くことができました。

 さらに、リアルタイムで問題解決の結果を大型提示装置で共有することで、子どもたちの思考が途切れることなく、授業が展開していきました。

 事後研究会では、鈴木指導主事より教師の問題の提示の仕方や、子どもたちの学習意欲とコミュニケーション力の高さについてお褒めの言葉をいただきました。

 課題として、決まりや仕組みを見つけ出すための工夫が必要だということをご指導していただきました。

 

 今回の授業では、タブレットを有効に活用することができ、本校の研究主題である「主体的・対話的で深い学びができる児童の育成」に迫るための方向性が示されたと思っています。

 次回の授業研究会に向けて、リーディングDX事業を活用しながら、研究を深めてまいります。次回の授業研究会が楽しみです。